Calling 第44話 第二ボタン -2-

 

 

「鈴、どうしたんだ?」

正門を出てから鈴と手を繋ごうとすると、どうも彼女の様子がおかしかった。

なんとなく元気がない。

 

「……」

というか、さっきからずっと無言だし、何も答えようとしない。

 

「鈴?」

顔を覗き込んでみると、ちょっと不機嫌そうな顔をしていた。

 

(俺、なんか怒らせるような事言ったっけな?)

「……なんか、怒ってる?」

 

「いえ……」

 

(……? 怒ってないとすればなんなんだ?)

手だって全然握り返してきてくれないし。

 

「体調悪いとか?」

(風邪でもひいたのかな?)

その質問にも鈴は首を横に振った。

 

(怒ってもない、体調も悪くない……じゃあ、後はなんだ?)

 

もしかして、そんなに待たせたつもりはなかったけど部室棟で

かなりの時間待っていたんだろうか?

それで本当は怒ってるとか?

 

(いや、でも俺が手招きして呼んだ時は嬉しそうな顔で駆け寄って来てたしなー)

いくら考えても思い当たる節がない。

ここはどこかゆっくり落ち着ける所で話すしかない。

 

「鈴、まだ時間ある?」

 

「はい」

 

「じゃあ、ゆっくり話したいからどこかに入ろう」

そう言うと鈴はコクンと頷いた。

 

それに渡したい物もあるし。

 

俺は鈴の手をいつもより少し強い力で握り直した――。

 

 

彼女と一緒に駅に向かって歩いている間も“コレクター”達が横断歩道や

コンビニの前で“カモ”を待ち構えていた。

彼女達はみんな小さな紙袋を手に持っていた。

おそらく、その中に第二ボタンを入れているんだろう。

 

(一週間後にはあれが全部ゴミと化して燃えないゴミ行きになるんだろうなー)

 

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